オン・ライン読書会「シャーロック・ホームズを読む」の過去ログ
え〜、オン・ライン読書会「シャーロック・ホームズを読む」の開催を高らかに宣言致します。
とりあえず、発起人として事実の確認をしておきます。
「ボヘミアの醜聞」『シャーロック・ホームズの冒険』
"A Scandal in Bohemia", The Adventures of Sherlock Holmes
依頼主:ボヘミア国王
依頼内容:手紙・写真の奪還
事件発生年月日:1888年3月20日
発表年:1891年7月(Strand Magazine, July 1891)
登場人物:
シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)
言うまでもないでしょう。
ジョン・H・ワトスン(Dr. Johon H. Watson)
医師。結婚後、開業医としての活動を再開している。ホームズと会うのはThe Sign of Four以来初めて。
ボヘミア国王(The King of Bohemia)
カッセル-ファルシュタイン大公にしてボヘミアの今上国王、ヴィルヘルム・ゴットスライヒ・ジキスムント・フォン・オルムシュタイン(Wilhelm Gottsreich Sigismond von Ormstein, Grand Duke of Cassel-Felstein, and hereditary King of Bohemia)
婚礼を控え、かつての愛人、アイリーン・アドラーに送った手紙と写真の奪還をホームズに依頼。
アイリーン・アドラー(Irene Adler)
オペラ歌手(コントラルト)。ボヘミア国王の元愛人。
何を書いてよいか迷っている方は、例えば、気に入った台詞や表現を紹介するだけでも結構です。
何でもご自由に書き込んで下さい。ちなみに、私が気に入った台詞は、ホームズの次の台詞です:
"There's money in this case, Watson, if there is nothing else."
「ワトスン君、この事件は、たとい内容がどんなにつまらないにしても、金の関係だけは、話が大きいぜ、きっと」[新潮文庫版(延原訳)]
英語の簡潔さに比べて、日本語訳はちょっと冗長かも。
なお、疑問の提示・問題の提起などは、早めが良いと思います。
The game is afoot !
>1888年3月20日
根拠は、正典の記述「ある夜、一八八八年三月二十日のことだが」より。
>ホームズと会うのはThe Sign of Four以来初めて。
根拠は「近頃、ホームズとは会っていなかった。私の結婚が二人を疎遠にしたのだ。」より。
語らざる事件
・トレポフ殺人事件:オデッサに招かれた
・アトキンソン兄弟の奇妙な惨劇:トリンコマリィ(セイロンの軍港)で起こる
・オランダ王室のために秘密裏の任務
では〜http://www.biwa.ne.jp/~maerd/221b/canon/adventure/bohemia/bohemia.htm
「ボヘミアの醜聞」事件発生時は
1887年5月20日(金)から5月22日(日)まで
手持ちの研究書「ミステリハンドブック シャーロック・ホームズ」p343*によるとグルード説を採用してます。
こちらも色々調べてみて、何か解ったら発表しますね。
じーじょさん、アマデウソさん、さっそくのご参加有難うございます。
さっそく問題が出てきましたね。「事実の確認」として私が書いた「事件発生年月日:1888年3月20日」は、じーじょさんが指摘して下さった通り、正典の記述に拠っています。ただ、日付について、ドイル、じゃなくてワトスンの誤記がよくあるという話も聞いたことがある気がします。ホームズ譚を年代順に並べ直したベアリング-グールドの功績を考えると、アマデウソさんが紹介して下さった「1887年5月20日(金)から5月22日(日)まで」も無視できません。ベアリング-グールドは、どの様に理論化しているのか興味深いです。この問題について何かご存知の方、書き込みをお願いします。
ちなみに、アマデウソさんはどの版で読んでいらしゃいますか? よろしければ教えてください。
また、じーじょさんが紹介して下さった『ミステリ・ハンドブック シャーロック・ホームズ』は、図版・イラストも多く、エピソード毎の解説もあり、便利な年表が付いているなど、入門書としては結構イイと思います。
ディック・ライリー/パム・マカリスター[編](日暮雅通[監訳])
『ミステリ・ハンドブック シャーロック・ホームズ』(原書房、2000年)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4562032855/moujoulyouku-22/250-5630346-7174624
* * *
ついでに、話題を拡げるべくもうひとつ別のネタを出すと、ボヘミア国王が乗ってきた馬車は、英語では "brougham"(「ブルーム」と読みます)です。中村有希さんという方のサイトの「ビクトリアン&ヴィクトリアン」という「ビクトリアンなミステリーを読む時にお役立ちな豆知識コーナー」があり、そこに写真があります。
http://nakamura.whitesnow.jp/honnyaku/victorian/ha.html
あるいは、"The Carriage Association of America" のページにも写真があります。
http://www.caaonline.com/caa_content.asp?PageType=Dept&Key=15&MCat=3
こういう感じの書き込みもお待ちしています。
ネタ振りとして。まず矛盾点から。
・ターナー夫人とは一体誰なのか?
「しかし、何をするつもりだい?」
「ターナーさん(※30)が皿を並び終えたら、明かそうではないか。ほら。」
(中略)
※30 ターナーさん(夫人)……もちろん下宿の女主人はハドソン夫人のはずだが、なぜかターナーとされている。間違いの原因は様々に推測される。
(http://www.biwa.ne.jp/~maerd/221b/canon/adventure/bohemia/bohemia.htmより)
・ここにも議論がありますが、事件発生日時はいったいいつなのか?
・僕の持っている研究書「ミステリハンドブック SH」を探ってみますと、p43に、
(前略)
(二)なぜ午前中に(中略)教会に行かなければならなかったのか? この事件が起こったのは1888年の3月だが、英国では1886年5月に法律が改訂され(中略)
とあります。
僕は最初これがベアリング・グルードの論拠じゃないかと推察したんですが、それなら、
1886年以前にこの事件は起らなければならなく、彼の1887年5月20日説の根拠じゃないことが確認されましたOTL
・推理小説としてのこの作品の価値
これが一番、興味があります。この作品は論理的な解決がなされていません。
どちらかというと偶然に近い形の解決(アドラーがたまたま写真を持って逃げ出したからよかったが、僕なら貯金通帳を持って逃げますw)がなされていることは否めません。
また血生臭い殺人が起こるわけでもなく・・・
研究的価値においては皆さんも認めてくださると思いますがアドラー嬢が出てきます。
しかし、レギュラーキャラクターになっている、というわけでもありません。
では
こんにちは。
遅くなりましたが、私も参加表明した以上言及を。
年月日に関してですが、ベアリング・グルードの説は間違っていると考えます。
理由ですが、まず『ボヘミアの醜聞』が起こったのはワトスン氏が結婚した後という事実があります。
ワトスン氏が結婚したのは『四つの署名』の頃の1888年の終わりから1889年始めにかけて
との事でそれ以降である事は間違いないでしょう。
つまり、グルードの説1887年はありえない、と思います。
参考までに『優雅に楽しむ新シャーロック・ホームズ読本』にいくつかの説が紹介されて
いますが、それによると1889年3月20日、1889年3月21日、1889年3月22日と、
どうやら1889年3月は有力そうです。
以上、年月日についての意見です。
こんにちは。
読んでいて思ったのですが、他の版で次の文章はどのように訳されているのか書いてもらえませんか?
場面はアドラーとノートンが結婚式を挙げる場面でホームズが祭壇まで連れて行かれたシーン。
私のは偕成社文庫のものですが、以下のように訳されています。
・・・前略・・・
『さあ、きみ、きてくれ。三分間だけでいいんだ。そうでないと、法律上みとめられないんだ。』
ぼくはなかばひきずられるようにして祭壇までつれていかれ、気がついたときには、耳
もとでささやかれた応答のことばをもぐもぐいったり、なにも知らないことを保証したり、
要するに、未婚婦人のアイリーン=アドラーと独身男のゴッドフリー=ノートンを正式に
結婚させる手助けをしていたわけだ。
・・・後略・・・
以上の部分です。皆さんのお手元の訳はいかがでしょうか。
特に気になる部分は「・・・応答のことばをもぐもぐいったり、・・・」の部分です。
この訳にユーモアある表現だと思いました(笑)。
脈絡なくお邪魔します。以前から思っていたのですが、ホームズにとって「あの人」は恋愛の対象ではなくて「自分と同等以上の知能を持った言わばライヴァル。それがたまたま異性だった」のではないでしょうか。ベアリング・ゴールド(と発音するのが正しいと長沼弘毅は書いています)はじめホームズとアイリーン・アドラーをくっつけようとする解釈にはどうも納得がいきません。
おはようございます。最近ぶっ飛んだミステリを読んでカルチャーショックを受けましたw
>ZEROさん
僕の版だと、
『来るんだ、君、来てくれ。もう三分しかないんだ、法的に通用しなくなる。』
と半ば引きずられるようにして祭壇へ連れていかれ、気が付くと小声で教え込まれたことを呟き、訳の分からぬ事を誓わされたあげく、独身女性アイリーン・アドラーと独身男性ゴドフリィ・ノートンの結婚の立会人になってしまった。
>土屋さん
うん、もし正典の冒頭に書かれてる「(前略)しかしアイリーン・アドラーに恋愛感情の類を抱いているわけではない」が本当だとしたら、ね
ベアリング・グルード始めとするアドラー恋人説を支持する方の論拠は恐らく、この一説にあるんじゃないでしょうか?
「陛下は僕にとってもっと価値のある物をお持ちです。」とホームズ。
「何か言ってみたまえ。」
「この写真です。」
片思いだという証拠だった、と見ようによっては見て取れます。
引用は全てhttp://www.biwa.ne.jp/~maerd/221b/canon/adventure/bohemia/bohemia.htmに基づく
おはようございます。連休ということもあってか、なかなか盛り上がってきたようで嬉しいです。
ZEROさん:
ようこそ、ご参加ありがとううございます。
「どうやら1889年3月は有力そうです」について(特に、なぜ「1888年3月20日」よりも「1889年3月」なのか)もう少し紹介していただけると嬉しいです。非常にオモシロそうです。
例の箇所についてですが──「ボヘミアの醜聞」の最初の3分の1を2週間で、というつもりだったのですが、話題に上ってしまった以上は折角なので私も乗ります──新潮文庫版(延原訳)は使っている人が多そうなので譲るとして(どなたかお願いします)、訳文を比較するという趣旨からは外れますが、私は英語の原文をご紹介します:
"`Come,man,come,onlythreeminutes,oritwon'tbelegal.'
"Iwashalfdraggeduptothealtar,andbeforeIknewwhereIwas,I foundmyselfmumblingresponseswhichwerewhisperedinmyear,and vouchingforthingsofwhichIknewnothing,andgenerallyassistingin thesecuretyingupofIreneAdler,spinster,toGodfreyNorton,bachelor.
「応答のことばをもぐもぐいったり」は "mumblingresponses" の訳ですが、偕成社文庫 の訳のユーモラスさに比べると英語はベツにオモシロくもナントモないですね。偕成社文庫 の訳者は誰ですか?
じーじょさん:
「語らざる事件」について、「オランダ王室のために秘密裏の任務」は、ボヘミアの王がホームズを知る契機として必要な伏線だとは思うのですが(つまり「オランダ王室のご紹介でお来しになられた」)、他の事件は気になります。当時の読者であれば必ず連想するような実際の事件があったという可能性もあります。これらの「語らざる事件」を題材にして書かれたパスティーシュなどがあるとオモシロいのですが。
それと、確かに、「ボヘミアの醜聞」およびアイリーンが(レギュラーでもないのに)こうも重視される理由は何なんでしょうね?──ホームズにとってアイリーンが重要な女性だというのは解るのですが。しかも、今回読み返してみて確認したのですが、冒頭で "the late Irene Adler" という記述があることから、少なくとも1891年7月(「ボヘミアの醜聞」の『ストランド・マガジン』誌上掲載時)には死亡している! 彼女の死について、ほか作品も含めてどこかに記述がありましたっけ?(シロウトまるだしでスミマセン)
「ターナー夫人」については、「2」に入ってからのために残しておきましょう。とはいえ、間違いの原因は具体的にはどう推測されるされるのでしょうね? 「そもそも間違いか?」という問を立ててみることも可能です。
土屋さん:
脈絡など気にせずどんどん発言して下さい。誰かが応えれば、そこに脈絡が生まれるのです。
じーじょさんの書き込みに「血腥い殺人がないのは、この作品にラヴ・ストーリーの要素があるため、避けたのではないでしょうか。」という回答を用意していたところに、先回りでディフェンスされてしまいました。「ライヴァル。それがたまたま異性」というのもアリだと思います。しかし、「恋愛の対象」説を捨ててしまうのはチョト惜しい気がします。このテーマについては、他の方の意見もぜひ伺いたいですね。ちなみに、土屋さんはご存知かもしれませんが、アビイ・ペン・ベイカー(高田恵子[訳])『冬のさなかに──ホームズ2世最初の事件』(東京創元社、1996年)というパスティーシュがあるそうです。サブタイトルにイヤな予感がした方、正解です。ホームズとアイリーンとの間にできた子供、マール(女性)が活躍するストーリーなのだとか。さすがに、こればかりは私も承服できません。
見やすくするために続けて2回に分けて書き込みます。
ボヘミアの王──現実世界においては実際は誰だったのか気になってしまいました。プラハから来たという台詞からも判るように、ボヘミアとは現在のチェコ共和国のあたりです(当然、完全には一致しないと思います)。そこで、チェコ情報を手広くあつかっている某サイトの巨大掲示板に「フォン・クラム伯爵」というハンドル・ネームで情報提供を求めると、次のような回答を頂きました:
ぺぴーく >
フォン・クラム伯爵閣下始めまして。ぺぴーくと申します。手短に申し上げます。当時1888年3月20日時点でのボヘミア地域の元首をしていたのはオーストリア・ハンガリー二重君主国のフランツ・ヨーゼフ1世です。彼はオーストリア人でした。当時のボヘミア自体、独立した国ではなくオーストリアの支配下にあったので、オーストリアの元首=ボヘミアの元首ということになります。因みに彼の在位した期間は極めて長く、1848年から1916年までです。昭和天皇以上の長さでであることを考えると驚異的な長さですね。
丁寧な回答に感謝しつつも、期待していた回答とは少し違うと思い(オーストリアの元首=ボヘミアの元首の下で実際にボヘミアを治めていたのは誰か知りたいのです)、さらにネット上を検索すると、灯台もと暗し、平山雄一氏のThe Shoso-in Bulletin vol. 7 の、平山氏ご自身の論文 "The True Iedntity of King of Bohemia" のなかで、この問題および「スカンジナヴィア王国の第二王女」が論じられています。
Hirayama Yuichi, "The True Iedntity of King of Bohemia", The Shoso-in Bulletin vol. 7 (August, 1997)
http://www.parkcity.ne.jp/~hirayama/kingbohemia.htm
結論から言うと、ぺぴーく氏の答が「正解」のようです。だからこそ、"The True Iedntity"=「じゃぁ、作中で『ボヘミアの王』として登場するのいったい誰だ?」というのが問題となるようです。
当時の読者は、この設定に「どうせフィクションだ」と割り切って付き合っていたのか、国外事情に関する認知度があまり高くなくてスルーだったのか、知りたいところです。また、当時のイギリス人にとって、ボヘミアはどういう位置付けの地だったのでしょうね。
と持ってます。で、読んでます。
注釈付きはちくまと河出です。
ちくまの注釈はベアリング・グールドの注釈はシャーロッキアンの遊び心満載。
河出は注釈は原書の出版元がオックスフォード大学出版部でありジャック・トレイシーの事典をさらに濃くした内容です。
ちくまの聖典部分の翻訳は他の訳と違いなるべく原書にそって訳されています。
河出の「ボヘミアの醜聞」は今は亡き偉大なるシャーロッキアン、ラッセル・リチャード・グリーン氏によって書かれています(訳:高田寛氏)
これによりますと、今も昔もボヘミア王の一番の候補は
オーストリアのルドルフ大公とされています。
ボヘミア・スキャンダル・身分違いの恋ときたら
当時の人なら(現代人でも)この人しか思い浮かばんでしょう(笑)
彼の父であるフランツ・ヨーゼフ2世は確かに愛人はいましたが、奥方であるエリザベート公認でしたし、なによりも彼が一番愛したのはシシィーですから。
(でなければ宝塚の題材にならない)
シャーロッキアンは世界最初のオタク集団ですから
アイリーンとホームズをくっつけたいという願望は21世紀の日本で言うなら
「アイリーン萌え〜〜」なんでせう(笑)
欧米の男性はたおやかな女性よりも強い!という女性を好きな人が多いそうです。
肝心のホームズはというと尊敬しているといいながら
彼女への呼びかけが「Lady」でなく「Woman」なんですよね。
やはり彼らと身分が違うし微妙なところなんでしょうね。
身分が違えば恋愛対象(プラトニックな関係)としてみなされないんですから
>ヲタク集団
研究者なんてみんなヲタク集団ですから(笑)
ニュートンもフックもヲタクですよ
>アイリーン・アドラーとホームズ恋愛説
なぜ「アイリーン」なんでしょうか?「ぶな屋敷」に出てくるヴァイオレット・ハンター嬢や
「一人ぼっちの自転車のり」のヴァイオレット・スミスなどでもよくありませんか?
>故アイリーン・アドラー
確か「最後の挨拶」にも出てきたと思います。
>語らざる事件
一番有名なのはジューン・トムスン女史のパスティーシュなんですけどねぇ
あとジーン・コナン・ドイルとジョン・ディクソン・カー共著「SHの功績」もありますけど記憶にございません
ではでは
一銭もお金にならない、どう考えても世の中の役には立たないことを
追求してしまう人種のことをさします。
アイリーンがモテる理由は国王はおろかホームズまでも
手玉にとった強さがあるからでしょう。
ほかの女性キャラクターでホームズをヘコました人はいませんから。
語られざる事件、興味津々ですよね。特にスマトラの大ねずみ!あいつが昨年末の地震や大津波に関係していると思っている人は少なくないでしょう。「SHの功績」は最近ハヤカワミステリで復刊したようですね。本屋で見かけました。今上天皇の先生だった小泉信三博士のあとがきだけでも十分読む価値がありますね。あれは息子のエイドリアン・コナン・ドイルと自分はイギリス人だ!と言って憚らないドイル信奉者のJDカーの作品ですから、あだやおろそかには扱えないと思っています。それからトムソンの一連のパスティシュ、これにも一目置いています。単なる個人的な趣味に過ぎませんが、あとはどうも……。
唐突ですが地味な情報提供です。
これまで書き込んで下さった方がたには自明かもしれませんが、ホームズ譚を語る際、一応これには言及しておかないといけないと思ったので、いかせていただきます。新潮文庫版(延原訳)で「ソーダ水のサイフォン」として登場するグッズは、英語のテクストでは "gasogene"(ガソジーン)として登場します。とりあえずガソジーンの画像は、ここでご覧になれます。
221b Baker Street Gasogene Close Up
http://221bbakerstreetla.com/bs_gasogene.asp
ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズ事典』(パシフィカ、1978年)によると:
炭酸水製造装置 Gasogene 家庭で用いるため、少量の炭酸水をつくる装置。アルカリ炭酸塩に酸を作用させてつくる。普通酒類に "ソーダ水" を加える際に使用される(ボヘミアの醜聞、マザリンの宝石)。
また、「炭酸水製造器というのが家庭用にデパートで売っています。」との書き込みが、ある掲示板の過去ログにありました。
http://homepage3.nifty.com/221b/log07.html
今でも売られているとなれば、調べねばなるまいと思い、ネット上を検索すると、ガソジーンは「ソーダサイフォン」としてホントに売られています。例えば:
【楽天市場】ソーダサイフォン(炭酸水製造器)
http://www.rakuten.co.jp/luckyqueen/619346/
【インテリア通販ナビ】: ソーダサイフォン
http://osusume-item.seesaa.net/article/470958.html
シンプルなデザインで個人的には好みなのですが、シャーロッキアンごころをくすぐるものではありません。価格帯は1万円前後です(さらに別売りのガス・ボンベが必要です)。ちょっと欲しくなってきたのですが、ウチの近所のスーパーで500ml のソーダ水が98円ぐらいなので、コレの約100本分=50・。今まで100本もソーダ水を買い50・も飲んだかどうかを考えると、微妙です。
ガソジーンのよいところは
いつでも家でハイボールが飲めるということでしょう(笑)
ただハイボールはストレートで飲むよりも口当たりが良いので
何杯でもいけちゃうんですよね(^^;)
新潮文庫で読んでいます。
早速質問ですが、ボヘミア国王がアイリーンのことを「いかがわしい女アイリーン・アドラー」
と言っていますが、他の版でも「いかがわしい女」なんて言っているのでしょうか・・・?
ちょっと気になったもので・・・
>管理人さん
2週間で「ボヘミアの醜聞」の3分の1を読むということでしたが、
変更になったのでしょうか。