The Hound on Internet

トップ守衛所日誌>2007年1月前半
守衛所日誌
思いついたことを、思いついた日に書く不定期日誌。

2007年1月前半

1月1日(月)

ベネディクト・アンダーソンは、国民統合と出版資本主義との関係を云々した。また、テレビとナショナル・カルチャーの関係もしばしば語られる。しかし、イラクで起こっていることはその一歩先に進んでいるように思われる。(かたちだけでも)新政府を樹立させた「新しいイラク人」たちは、古いイラクの大統領サダム・フセインの死刑執行の場面を携帯電話で見ているというのだ。

フセイン死刑執行の携帯撮影映像、ネットに流布 - イラク AFP BB News - BETA -(AFP 2007年01月01日)

【バグダッド/イラク 1日 AFP】31日にインターネット上に掲載されたサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領の処刑の映像が流布している。バグダッド東部のシーア派居住地区サドルシティ(Sadr City)では、同映像を携帯電話でダウンロードして購入しようと、多くの客が携帯電話販売店に詰めかけている。

■サドルシティの人々の反応 1. NAZAR RIDHAさん 携帯電話Al Mustakbilのサドルシティ販売店オーナー
「(フセイン元大統領処刑の)ビデオを携帯電話で見るために、多くの人が電話を買いに来たよ」

2. SAYF MUHAMADさん 携帯電話Al Mustakbilのサドルシティ販売店共同経営者
「昨日今日と、処刑のビデオをダウンロードしたい人たちが大勢、店に来た。35年もの間痛めつけられてきた相手が数秒で死に至るのを、みんな見たいんだ。大イベントだよ。サダムの処刑のおかげで店は大繁盛している」

■フセイン元大統領の死刑執行(ビデオ)
サダム・フセイン元大統領の処刑の全過程を記録した映像が31日、インターネット上に掲載された。携帯電話で撮影したものとみられる。AFPでは、掲載サイトのロゴが入っていない映像を入手した。

死刑執行直前、立会人らは元大統領の政敵の名である「ムクタダ」という名前を繰り返し発している「ムクタダ」とは、イスラム教シーア派(Shiite)の聖職者、ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師を意味している。サドル師の叔父であるムハマド・バキル・サドル(Mohammed Baqr Al-Sadr)師は1980年代にフセイン元大統領のによって暗殺された。フセイン政権の崩壊後、同氏は政治家、そして民兵組織のリーダーとして頭角を表してきた。

 死刑執行者の中には「ムクタダ・サドル師、万歳」と叫んだ者もいる。

 フセイン元大統領は「地獄へ落ちろ」と応酬したように聞こえるが、明瞭に聞き取ることができる音声ではなかった。

 フセイン元大統領は怒っているように見られるものの、最後まで落ち着きを失わなかった。

スンニ派のフセイン元大統領は絞首台を落ちる際、最後の祈りを捧げたようだが、その声は周りの歓声にかき消された。映像には息絶えたフセイン元大統領の顔に続き、「独裁者は滅びた!」という撮影者の声が入っている。

(注;インターネットに掲載された映像には死刑執行の瞬間や遺体の映像が含まれていますが、本映像では編集の上、元大統領の死の瞬間などの映像についてはカットされています。)

 フセイン元大統領は30日早朝、イラク政府により自らの政権時代に拷問が行われた施設の一つで処刑された。遺体は31日、生まれ故郷のアウジャ(Awjah)村に埋葬された。

あ、そういえば――あけましておめでとうございます。

Amazon.co.jp「本+CD Amazonギフト券還元プログラム」
■Amazonギフト券還元キャンペーンへのリンク

戻る  トップ・ページへ

This website is produced and maintained by Victor Archer Fleischmann & Masaru S
Copyright©2007 The Hound on Internet

 Amazon.co.jp アソシエイト