The Hound on Internet

トップ守衛所日誌>2005年8月後半
守衛所日誌
思いついたことを、思いついた日に書く不定期日誌。

2005年8月後半

8月18日(木)

八代英太が泣いていた。

八代英太氏、無所属での立候補を正式表明 東京12区(朝日新聞 2005年08月29日)
 郵政民営化法案に反対した八代英太・元郵政相は29日午前、東京都内で記者会見し、東京12区から無所属で立候補することを正式に表明した。自民党が前日、同氏の比例東京ブロックでの擁立を見送ったことから、決断した。同日午後、本人が離党届を自民党本部に提出した。

 同選挙区は公明党の太田昭宏幹事長代行が立候補を予定している。前回、自民党の八代氏が比例に回って成立した自公の選挙協力が今回は崩れることになる。公明党は八代氏の立候補に反発しており、他の選挙区での与党の選挙協力に影響する可能性もある。

 記者会見で八代氏は、「無所属でも戦うべしと昨日決めた。土壇場での出馬宣言だが、地元の人たちが再び私を国政の場に送ってくれると信じている」などと決意を語った。

 当初、八代氏は党公認を得られなくても無所属で同選挙区から立候補する意向だった。しかし、自民党は公明党に配慮して同氏を説得。その結果、八代氏は18日に武部勤幹事長らと会談し、「民主党を利する形になっては申し訳ない」として、いったんは小選挙区からの立候補を見送る意向を表明していた。

 八代氏は会見の中で、小選挙区からの立候補を断念する交換条件として、「福祉枠」で比例単独での擁立を提示されていたことを明らかにし、「今の自民党には失望した。決別しなければならない」などと語った。

 自民党は同氏を比例東京ブロックの名簿上位に登載する救済策を検討したが、「郵政民営化に反対した前職は公認しない」との原則に例外を認めるべきではないとの反発が党内から出たことなどから、最終的に比例での擁立を見送った。

 自民党地元支部の地方議員の一部は「八代氏が無所属で立候補すれば支援する」との姿勢を見せている。同党都連は29日午前の幹部会で、全都態勢で太田氏を支援する「特別選対本部」の設置を決めた。一方で、地元支部が八代氏を応援した場合、「処分の対象にもなる」との方針だ。今後、党本部、都連と、地元支部との対立が深まることも予想される。

 太田氏は同日午後、都内で「自公の連携について私の選挙区は象徴だ。実らなかったことは党幹部も残念に思っていると思うが、自民党には協力していただけると確信している」とした上で、「単独で小選挙区で勝ち抜くことにすべてを注ぎたい」と語り、比例との重複立候補はしない考えを示した。

 なんでも、小選挙区からの出馬を見送ることと、比例で上位にリスト・アップされることとのバーターが反故になったらしい。密約が破られたことに対して、小泉純一郎を裏切り者扱いしてお涙頂戴とは、笑止千万。密約を結ぶためには最低ふたりの人間がいなければならない。小泉だけが悪いのか?

 とはいえ、東京12区は自公選挙協力のモデルとなる象徴的な選挙区だったそうだが、どうなるのだろう? 前回の選挙では小選挙区からは公明党の太田明宏が出て、八代は比例にまわった。民主党の藤田久幸が次点で破れ(比例で復活)、太田が当選したが、一部の選挙特番では藤田当確が出たほど接戦だった。八代が離党し無所属で出馬し、太田が自公の公認候補となると藤田が断然有利となる。

 ところで、「無所属」とはどの政党にも所属していない候補者のことかと思っていたが、野田聖子などは自民党員なのに無所属候補というのも不思議だ。言い方を変えたほうがよいだろう。

 今回の選挙で興味深いのは、大物議員とはいえ、党の公認を得られなければ勝利も危うく、それどころか立候補さえできずに引退に追い込まれることすらあるという事実だ。陳腐な表現だが、仁義なき戦いだ。大物議員を大物たらしめていたのが、実力ではなく「虚力」だったとは。

 選挙も大事だが、私は、最高裁判所裁判官国民審査を重視している。私は、裁判所が私情を交えず公平に人を裁くとは思わない。裁判官の思想や先入観や偏見が判決を左右していると思うし、そう考えざるを得ない判決もいくつかあった。

 ならば、自分が望む正義のかたちを自分で勝ち取ろう、ということで最高裁判所裁判官国民審査を私は重要視している。国民審査の制度を鑑みて厳密に言うと、自分の望まない正義を行使するエイジェントを裁判所から排除しよう、ということになる。こう言うとヤヤコシイが、要は、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌などのメディアで報じられる判決で疑問のあるものを憶えておき、その判決を下した裁判官が国民審査にかけられたときに不信任票を投じるというだけのことである。最高裁判所のウェブサイトも参考にするが、法律の専門家ではない私には必ずしも解りやすい記述ではない。解りにくくしているのか? これを読んでいる参政権をおもちの皆さんは、最高裁判所裁判官国民審査、どうしてますか?

○最高裁判所ホームページ
  http://courtdomino2.courts.go.jp/home.nsf
○2005年9月11日 「最高裁判所裁判官 国民審査」に、キチンと参加したいあなたへ
  http://homepage2.nifty.com/misoshiru/mg/shinsa.htm
○国民審査のための最高裁判事紹介
  http://www.jdla.jp/state/2005shinsa.html

※参考サイト(選挙が突然決まったため、以下のサイトは前回から情報が更新されていません) ○国民審査の判断材料
  http://www.ne.jp/asahi/mochizuki/kiyoshi/kokumin/
○最高裁ウォッチャー
  http://www.ilc.gr.jp/saikousai/


8月31日(水)

ベイスターズ佐々木主浩投手が引退を宣言し、ジャイアンツの清原和博選手も引退の危機とのこと。清原には思い入れはないが、ベイスターズ・ファンとしては佐々木の引退は感慨深い。鍛え抜かれた肉体を最大限に行使している訳だから、ちょっとしたケガも選手生命を奪いかねない。あの秋山幸二ですら、腰を痛めてからは守備のときに外野に立っているだけで苦痛だったというし。

 佐々木の引退は感慨深いが、佐々木は、正直言って必ずしも好きなスタイルの投手ではない。私は、どちらかというと、あまり速くない球で三振を奪う投手が好みだ。オリオンズ(→マリーンズ)→ベイスターズ→メッツ→マリーンズの小宮山悟投手、ブレーブス(→ブルーウェーブ)→タイガースを経て引退した星野伸之投手などが最近では気に入っている。特に小宮山はルックスも独特で良い。友達と野球をするときのために、小宮山っぽいサングラスと付け髭を用意したほど。

 オリオンズで活躍し、現在もマスターズリーグの東京ドリームスで140キロ超の剛速球を投げ続けている村田兆治も好きだった。だた、小宮山や星野とは対極のスタイルの投手だ。「昭和生まれの明治男」と仇名され、「雑草魂」というキャッチ・フレイズが強調され、精神面に焦点が当てられることの多い投手であった。しかし、村田のマサカリ投法が、速球で三振を取るという彼の哲学(美学)を具現化するために、周到な研究の上に練成された合目的的な投球法であることを知ったときは、意外な驚きと感動があった。

 最近では、ホークスの和田毅についての本を読んでいる。佐野 真『和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか』(講談社現代新書、2005年)という本だ。和田のことはあまりよく知らないのだが、手に取らざるを得ないタイトルだ。星野伸之の本(『真っ向勝負のスローカーブ』新潮新書、2003年)はエッセイ調の本だったが、スター選手の具体的なエピソードが満載で、野球ファンには絶対面白い内容だ(スワローズの古田敦也捕手のキャッチングの秘密には本当に感心した)。まだ読み始めたばかりだが『和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか』は割とアカデミックで読み応えがありそうだ。野球は奥が深い。

Amazon.co.jp「本+CD Amazonギフト券還元プログラム」
■Amazonギフト券還元キャンペーンへのリンク

番外編

パソコンのハードディスク上のファイルを整理していたら、アップし損ねていた6月の日記が見つかった。せっかく書いた以上、勿体ないのでアップします。iPod や Podcasting などの話題です。


6月21日(火)

日曜日の早朝(5:00 am)に放送されているモーリー・ロバートソンのラジオ、いつもは土手を散歩しながら聴いている。日曜の早朝らしからぬテンションや、彼の憶測や勘繰りも含めて割と嫌いではないので聴いている。その後、家に帰って「所さんの目がテン!」をオン・タイムで見るのが私の日課である。今回は訳あって、録音しておいたのを今日聴いた。テーマは音楽のネット配信だった。

 まず驚いたのは、意外なことに日本は音楽のネット配信の先進国とのこと。なぜなら、いわゆる「着メロ・着うた」も一種の音楽のネット配信であり、その市場規模は1000億円に達しているからだそうだ。

 同番組によると、iTunes の最新版がポッドキャスティングに対応するそうだ。これが一番シビれた。以下は別ソースからの記事の引用:

速報 iTunes 4.9はポッドキャスティング対応に ITmediaニュース/REUTERS 2005/05/24 08:27)

AppleのジョブズCEOは、次期iTunesのバージョン4.9でポッドキャスティングをサポートすることを明らかにした。(ロイター)

 Apple ComputerはiTunesとiPodソフトウェアの次バージョンでポッドキャスティングをサポートし、管理できるようにする。アナリストが5月23日、明らかにした。
 ポッドキャスティングはラジオ番組などのサウンドファイルおよびオーディオコンテンツで、持ち歩いて聞くことが可能だが、iPodだけではなく、MP3プレーヤーならば利用可能だ。
 Appleの共同創設者でCEOであるスティーブ・ジョブズ氏は22日夕方、Wall Street Journalの技術カンファレンスに出席し、Appleのポッドキャスティング管理とダウンロードプロセスを披露した。市場調査会社Creative Strategyのアナリスト、ティム・バハリン氏が明らかにした。
 「デモでは、カテゴリーの下にポッドキャスティングの項目があるのが分かった」とバハリン氏。「これにより、iPodとポッドキャスティングの間でアクセス、管理、同期をずっと手軽に行うことができる」と同氏。
 バハリン氏によれば、アップデート版はバージョン4.9で、「iTunesストアの中でポッドキャスティングを管理することができる」という。
 カリフォルニア州クパティーノに本社を置くAppleの広報担当者からのコメントは、執筆時までには得られなかった。

 自分で録音した番組をアップしておけば、リスナーが iTunes を使ってダウンロードして、iPod などで聴くことが出来るという仕組みが用意されるらしい。私のような個人でも、ちょっとしたネット・ラジオ局が簡便に開けるようになる。これまでも、「デジオ」というサイトでネット・ラジオ局ごっこはできたが、iPod と連動しているところが強みだ。ラジオ馬鹿の私にとっては夢のような話。

 とは言え、私は未だ iPod を持っていない……。

Amazon.co.jp「本+CD Amazonギフト券還元プログラム」
■Amazonギフト券還元キャンペーンへのリンク

戻る  トップ・ページへ

This website is produced and maintained by Victor Archer Fleischmann & Masaru S
Copyright©2005 The Hound on Internet

 Amazon.co.jp アソシエイト