7月3日(日)
今日は、東京都議会選挙の投票日だった。天気の回復を待っていたが、一向に埒があかないので午後に小雨のなか近所の小学校へ。投票をさっさと済ませる。
いつも不思議に思うのだが、投票箱の前に座っているオッサンたち(たぶん立会人とかいう人たちだと思う)はどうやって選ばれているのだろう。いくら貰えるんだろうか。オレも選んでくれ。
いつものことだが、東京の地方選挙はいま一つ争点がハッキリしない。地方選挙は自分の生活に直接関わる問題がかかっているはずなのだが。おそらく東京に限らず、生活に近い議会になればなるほど、議論されている内容に疎くなる。もちろん、私も地方議会や行政の問題に通暁している訳ではないので同罪だ。「次の国政選挙を占う都議選」というフレイズをメディアでイヤというほど聞くが、地方議会を鹿の骨や亀の甲羅みたいに言われても困る。絶対に東京都には東京都の争点があるはずだが、マスコミが率先して地方議会を国政の占い具に矮小化している。
今回は無所属・無党派の候補が非常に少なく、政党選挙の印象が強いが、争点なき政党同士の競争では本末転倒だ。国政の骨組みだけ地方に移した感じがする。争点がないと若さが最大のアピール・ポイントになったりして。「自民党のあの人の秘書をやっていた人がどうして無所属で出ているんだ」とか「親父は自民党だが本人は民主党か」などの発見も面白い。後者は、内心の自由なのでよいが、前者の場合は公認がもらえない人がとりあえず無所属で出てみて、当選したら再度入党とういう感じだろうか。
7月7日(木)
帰りに、閉店まぎわの三省堂書店神田本店に寄ったら、店じゅうにカブト虫のニオイが漂っていた。なぜだろう?
家に帰ってニュースを見ようとテレビをつけたら『電車男』のドラマをやっていた。最後の5分ぐらいを見た。本は読んだことはない。『週刊モーニング』で連載している漫画のほうは読んでいるが、陳腐なラブコメで別にオモシロくもナントモないという印象をもっている。それに、あのストーリーは実際の掲示板上のやり取りであると言われているが、私はあまり信用していない。掲示板で展開された物語というのはそうかもしれないが、きっと仕掛けた人がいる「商売」だと思っているのだが、実際のところどうなんだろう?
因みに、北田暁大『嗤う日本の「ナショナリズム」』<NHK ブックス>(日本放送出版協会、2005年)は「『電車男』と憂国の徒──「2ちゃんねる化する社会」「クボヅカ化する日常」」と題された序章で始まる。「『冬のソナタ』で爆笑、『世界の中心で、愛をさけぶ』(セカチュー)で激怒した類の人間」である北田氏は、『電車男』で泣いたそうだ。そんな北田氏を、私は嗤ってみたりして。嗤ってばかりでは悪いのでひとつ褒めると、この本のナンシー関についての分析はとても面白かった(第四章 ポスト八〇年代のゾンビたち──ロマン主義的シニシズム)。
インターネットの掲示板という、ある価値観を共有する人びとの閉じたコミュニケイションを全国ネットのマスメディアで放映しても仕方ないのでは、とか、掲示板のスタイルでそのまま書籍になっているところがミソなのに、映像化したら意味がないのでは……などとスカした姿勢で見ていたが、ドラマはちょっとオモシロかった。主演の彼が結構イイ味出していた。エンディング・テーマで秋葉原駅の総武線のホームがでていたが、自分が知っている場所がテレビにでると、なんかウレしい。千葉方面行きのホームにいた電車男が、いつのまにか新宿方面行きのホームの人たちに胴上げされていたが、いつ移ったんだろう?
7月13日(水)
我が愛しのベイスターズの元捕手が売春防止法違反で逮捕とは……。
調べでは、山根容疑者らは、女性に借金の返済を迫り、「ヤクザの女になるか、吉原のソープランドで体を売って稼ぐか」などと追い詰め、昨年12月16日ごろ、台東区千束の特殊浴場で3万5000円で客に売春させた疑い。
女性は山梨県内の風俗店で働いていたが、病気の治療費やアパート代などで130万円の借金があり、山根容疑者が肩代わりしていた。
山根容疑者は東海大甲府高で甲子園に出場。92年、ドラフト7位で横浜大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)に入団。2年目に1軍に昇格し33試合に出場した。98年10月に退団し、03年ごろから山梨県内で個室マッサージ店を経営していた。【石丸整】
1軍で33試合出場ということは成功した選手とは言えない(プロで一軍にあがるだけでも充分凄いけれども)。Jリーガーの引退後の人生は大変と聞くが、野球選手も、よく考えればコーチ陣や解説者として野球の世界に残れるのは一部の人たちだけなのだと思う。借金を肩代わりしていたということは、お金はあったのだと思う。「個室マッサージ店を経営」とあるが、たぶん風俗だろう。堅気にもなれなかったということか……。なんかセツナいなぁ。
売春防止法違反:元プロ野球選手ら9人逮捕 警視庁(毎日新聞 2005年7月13日)
ホエールズ→ベイスターズと応援し続けているが、ハッキリいって山根捕手を憶えていない。谷繁がいたからほとんど出場の機会はなかったはず。ちなみに 92 年同期入団のドラフト一位は齋藤隆(投手)、2位が永池(内野手・現楽天)、6位が「ハマの番長」三浦大輔(投手)だ。
山梨県内の女性(23)の借金につけこみ、東京都内の特殊浴場で働かせたとして、警視庁保安課と浅草署は、元プロ野球「横浜ベイスターズ」捕手で個室マッサージ店経営、山根善伸(36)=甲府市城東5=ら9容疑者を売春防止法違反(困惑等による売春など)の疑いで逮捕した。